VW、中国合弁パートナーの盗用問題に決着…「知的所有権の侵害なし」

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第一汽車のBESTURN B50
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欧州の自動車最大手、フォルクスワーゲングループが、中国合弁パートナーの第一汽車(FAW)を、「自社技術の盗用の疑いがある」として、調査していた問題。この問題が決着した。

事の発端は2012年7月下旬、ドイツの一部メディアがフォルクスワーゲングループの役員から得た話として、「フォルクスワーゲンが中国合弁パートナーの第一汽車を、自社技術の盗用の疑いがあるとして調査中」と伝えたこと。

報道によると、フォルクスワーゲンは同社が保有するエンジンやトランスミッション技術を、第一汽車が無断で自社製品に使用しているのでは、との疑いを持ち、調査対象車として、第一汽車の自主ブランド、BESTURNの『B50』を挙げたという。

フォルクスワーゲングループは11月29日、第一汽車との合弁契約を、契約が期限切れとなる2016年以降も継続すると発表。これに関連して、盗用問題の調査結果を公表した。

フォルクスワーゲングループは、「第一汽車グループの徐建一 総経理は、我々の技術に高い敬意を示している」とした上で、「調査した結果、今までのあらゆる合弁パートナーが、互いの知的所有権を侵害したことは一度も認められなかった」と説明。盗用問題に決着がついたことを明らかにしている。

フォルクスワーゲンにとって、中国は最大市場。今回のフォルクスワーゲンの発表は、中国でのさらなる成長を目指す同社が、第一汽車を牽制しつつ、早期にこの問題の幕引きを図ったものと推測できる。

《森脇稔》

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