英国の高級SUVメーカー、ランドローバーが2012年9月に発表した新型『レンジローバー』(日本名:『レンジローバー ヴォーグ』。同車の高い衝突安全性能が、欧州で実証された。
これは11月28日、欧州で唯一の公的衝突テストを行うユーロNCAPコンソーシアムが明らかにしたもの。ユーロNCAPの衝突テストは、前面オフセット64km/h、側面50km/h、ポール衝突29km/h、歩行者衝突40km/hで実施。日本や米国の基準とほぼ同じ、世界で最も厳しい条件で実施される衝突テストだ。
2009年2月、ユーロNCAPは新評価システムを採用。評価の割合に応じて、ポイントが配分されるようになった。例えば、最重要視される「成人乗員保護性能」には、ポイントの50%を配分。「子ども乗員保護性能」と「歩行者保護性能」には各20%、エアバッグやABS、ESCなどの「安全補助装置の有無」には10%を配分する。最高評価の5つ星を獲得するためには、総合評価90ポイント以上が目安とされる。
新型レンジローバーのテスト結果を検証すると、成人乗員保護性能は33点。前面衝突テストの際に運転席のダミー人形が胸に受けた傷害レベルが、上から2段階目の「ADEQUATE」。また追突想定テストでは、ドライバーがむち打ちとなる可能性が上から3段階目の「MARGINAL」と評価されたが、それ以外のテストでは、傷害レベルは最小との評価だった。
また、子ども乗員保護性能は41点、歩行者保護性能は23点、安全補助装置の有無は6点。
この結果、新型レンジローバーの合計ポイントは103点となり、総合評価で5つ星を獲得した。ランドローバー車のユーロNCAPの最近のテストでは、『レンジローバー イヴォーク』の89点を上回る好成績を残している。