フィアットクライスラージャパンは、日本において、クライスラーブランドの販売を再び開始することを発表した。併せてフィアットとクライスラー2社のシナジー最大化に向けて取り組みを加速する。
日本でのクライスラーブランド復活の2車種である『300』と『イプシロン』の発表会席上、フィアットクライスラージャパン代表取締役社長兼CEOのポンタス・ヘグストロム氏によると、「2009年にフィアットとクライスラーグループがグローバル規模の戦略的提携関係を結びました。現在フィアットはクライスラーの58.5%の株式を保有しています。そして、昨年秋以来経営陣も共有化しています」といい、「フィアットクライスラーの提携関係は、世界において共同開発、購買、そして、営業、流通といった面で大きな成果を上げているのです」と現状を語る。
さらに、「第3四半期は非常に堅調な実績を上げることが出来ました。それにより、ヨーロッパの経済的困難にもかからず、我々はこの1年を成長の1年とすることが出来そうです」とした。「アメリカにおいてクライスラーグループは31か月連続の前年比増という成長を記録することとなりました。そして、10月において、2007年来最高の月間売上高を打ち立てることにもなったのです」と話す。
日本でも、「過去、フィアットグループオートモビルジャパンと、クライスラージャパンは別々に経営され、全国販売会社レベル、またはリテールレベルにおいて、シナジーは小さなものでした。しかし、今年の初め、私はクライスラージャパンの社長兼CEOの指名を受け、2社のシナジー実現を加速させてきたのです」という。
「今年の7月までにオペレーション、経営体制、オフィスの統合をし、そして現在一体化した姿であるフィアットクライスラージャパンとして走り始めています。これにより、オペレーション力を向上させ、意思決定のスピードを上げ、ネットワーク拡大を加速しています。こうすることでディーラーとユーザーに対して存在感高め、そして、便宜性を高めているのです。本当の意味でのWin-Winの関係といえるでしょう」と述べた。