積水化学工業は、インドネシアの射出成型品製造・販売会社PT.アディヤウィンサ・ディナミカ(ADW)とインドネシア西ジャワ州ブカシ市に自動車・二輪車用途の射出成型品を製造する合弁会社を設立することで合意した。
積水化学グループがインドネシアへ進出するのは、昨年設立した販売会社PT.セキスイ・インドネシアに続くもので、製造会社としては初めてとなる。
合弁会社「PT.アディヤウィンサ・セキスイ・テクノ・モールディング」は積水化学が51%、ADWが49%出資して2013年1月に設立する。積水化学グループの事業主体は、積水化学の100%子会社である積水テクノ成型が担当する。
テクノ成型の射出成型事業は、積水化学高機能プラスチックスカンパニーの戦略事業分野である車両分野の主力事業の一つ。同事業では、国内の自動車メーカーとの関係強化を進め、製品の企画・設計段階から協業し、高品質化や軽量化などのニーズにスピーディーに対応してきた。
新興国市場でも事業拡大を目指しており、昨年8月のインドでの事業会社設立に続き、今回インドネシアに進出する。
ADWは、射出成型品の製造・販売会社として、家電や一部の自動車部品分野で実績があるものの、今後、自動車部品分野への本格的な参入を計画して合弁事業を展開する。
合弁会社は、積水化学とテクノ成型の製品、技術、設計の強みと、ADWの技術や現地での生産・販売実績を融合し、競争力の高い製品を製造し、インドネシアに進出している日系自動車メーカーに製品を供給する。
合弁会社では2013年4月から操業を開始し、2015年度に売上高30億円を目指す。