【日産 フェアレディZ 試乗】引き締まった足回りと静粛性の向上…松下宏

試乗記 国産車
日産・フェアレディZ
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『フェアレディZ』が2012年7月にマイナーチェンジを受けて走りを向上させた。

フェアレディZの販売台数は低迷しているが、スポーツカーを作り続けることはブランドイメージにもつながる要素だ。とはいえ量販車ではないため、4年目にしてやっとマイナーチェンジが行われた。

今回は変更を受けたフェアレディZのクーペとロードスターの両方に試乗した。両車とも7速AT車だ。

外観はLEDハイパーデイライトを装着したフロントバンパーの採用や、オプション19インチ鍛造アルミホイールのデザイン変更などが行なわれた。ほかにホイールの中に見えるブレーキキャリパーが赤く塗られたのも今回の変更点だ。

フェアレディZに乗って横浜市内を少し走っただけですぐに確認できる改良点があった。ロードノイズが低減して不要な音が入ってこなくなったことだ。

現行フェアレディZがデビューした当初のモデルは、ホイールハウス内の防音が十分でなく、常に小石をハネ上げる音が車内に聞こえていた。今回の改良でそれが聞こえなくなったのはまず良い点だ。ただ、この改良に4年もかけるのではなく、もっと早く対応しておくべきだったと思う。

足回りは減衰力特性を変更したユーロチューンド・サスペンションを採用したとのこと。引き締まった感じの乗り心地を感じさせながらも、ガチガチに固めた足回りではなく、快適性も高まった印象だった。全体に好感の持てる足回りだ。

市街地でのタウンモードから、首都高速での走りまで、安定感のある走りを示すと同時に19インチタイヤを履きながらも乗り心地に不快な感じはなかった。

今回の試乗車はAT車だったので、クーペは6速MTという気持ちにもなったが、ATも7速でシフトダウン時にはブリッピングが入って回転を合わせるなど、それなりにスポーティな走りも楽しめる。

ロードスターのルーフ開閉が容易なのは従来のモデルと変わらない。ボタンを押し続けるだけでルーフを開閉できる。ルーフ部分がスチールパネルではなく幌なのも良い。

オープンボディのロードスターはスポーツ走行を楽しむのではなく、オープンエアのさわやかなクルージングを楽しむモデルだと思う。スポーツ走行をするならクローズドボディのクーペを選べば良い。

■5つ星評価
パッケージング:★★★
インテリア/居住性:★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★

松下宏|自動車評論家
1951年群馬県前橋市生まれ。自動車業界誌記者、クルマ雑誌編集者を経てフリーランサーに。税金、保険、諸費用など、クルマとお金に関係する経済的な話に強いことで知られる。ほぼ毎日、ネット上に日記を執筆中。

《松下宏》

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