長崎県の五島列島での地域型ナビサービス提供をスタート

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東京・浜松町にある世界貿易センターの地下駐車場で「長崎みらいナビin五島」の体験会を実施
  • 東京・浜松町にある世界貿易センターの地下駐車場で「長崎みらいナビin五島」の体験会を実施
  • 世界貿易センターで開催された「長崎みないナビin五島」の説明会
  • 長崎県産業労働部政策監「EV&ITS推進担当」鈴木高宏氏
  • 「長崎みないナビin五島」のメインメニュー
  • 事前にネット上で設定した「My PLAN」。現地に着いてから検索をしなくても簡単に目的地が設定する
  • 主要施設は写真付きで紹介。今後は五島在住の情報提供を行っていく
  • CANで車両側と通信でき、バッテリーの残量表示も行える
  • 経路案内中に表示される交差点にはバッテリー残量表示がある

長崎県は3日、同県五島列島で実施してきたEVの普及プロジェクト(長崎EV&ITS)向けに、カーナビを使って観光情報を提供するサービス「長崎みらいナビ・in・五島」を開発。10月よりEVレンタカーなどを中心に一般ユーザー向けにサービスの提供をスタートさせると発表した。

インターネット上に五島の観光情報を集めたデータベースを構築し、EVレンタカーで同等を周遊する観光客向けにカーナビを利用した音声案内サービスを提供する。注目はデータベース上に用意された「My PLAN」で、五島で観光を予定する人が事前にネット上でプランを立てておけば、レンタカー利用時にその情報がそのまま反映される。

事前にデータベースへアクセスするのはPCだけでなくスマートフォンからでも可能。現地に着いてから目的地設定する手間がかからず、音声案内を伴ったガイドが受けられる。

カーナビはアルパイン製で、ブラウザで「五島みらいナビ」としたページを表示すると五島のオススメコースやエリアの紹介、スポット情報などの提供も受けられる。各情報には位置情報がリンクされていて、そのままカーナビ上で目的地設定などに利用できる。

本サービスの概要について説明した長崎県産業労働部政策監「EV&ITS推進担当」鈴木高宏氏は、「地元が参加することで地域型クラウドサービスが実現し、それが新たな観光の形になっていくことがサービスの最大の目的」と説明。Amazonに商品を注文した時に関連商品が勧められることを例に、「ここを訪れた人はこんなところにも立ち寄ってます」みたいな情報提供の形も今後進めていくとも説明した。

また、このナビはCANによる車両側からの情報取得ができ、レンタカーであるi-MiEVのバッテリー残量を警告する機能を装備。15%未満で残量警告が始まり、5%未満に達すると緊急連絡先までも表示される。最寄りのEV充電スタンドを検索することも出来るが、使用中かどうかまではわからない。

しかし、充電に伴う費用はレンタカー料金内に含まれるため、利用者はレンタカー料金だけで島内での利用が可能になる。充電設備エリアではITSスポットの情報受信も可能で、地域内のオススメスポットなどを割り込み情報としてカーナビ上に表示する。

五島列島では現在99台のレンタカーが用意され、それらはすべて三菱のEV「i-MiEV」。一方、タクシーは日産のEV「リーフ」15台が運用中だという。充電スポットは約30箇所程度。五島市のある島は周遊するとおおよそ100km前後で、フル充電してあれば追加充電なしでも回れる距離だが、空調を使う夏や冬場では追加充電が必要になることが増えるという。

《会田肇》

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