ドイツの自動車大手で、高級車ブランドのメルセデスベンツを擁するダイムラー。同社が2012年の利益目標を、下方修正する方針であることが分かった。
これは9月20日、ダイムラーのディーター・ツェッチェ取締役会会長が明らかにしたもの。同会長は、「欧州での信用不安や中国市場の減速により、2012年の利益目標を下方修正せざるを得ない」と述べたのだ。
メルセデスベンツの8月世界新車販売は、西欧が3万3350台を販売し、前年同月比は1.2%増と5か月ぶりのプラス。このうち、地元ドイツは1.2%減の1万9176台と、引き続き落ち込む。
また、中国(香港を含む)の8月実績は、1万4205台。前年同月比は2.8%増と、2か月ぶりに前年実績を上回った。
ディーター・ツェッチェ取締役会会長は、下方修正後の2012年の具体的な利益目標を提示していない。しかし、欧州での長引く信用不安と、高級車の販売が右肩上がりで伸びてきた中国市場の失速が、同社の収益性に大きな影響を及ぼしているのは間違いない。