JX日鉱日石金属は、茨城県・磯原工場において、昨年の東日本大震災による被災からの復興を進める中、車載向けリチウムイオン電池用正極材の新製造設備を完成、9月19日に竣工式を行った。
同社の正極材は、リチウムのほかにコバルト・マンガン・ニッケルを使用する「三元系」。独自に開発した湿式製造方法により、正極材内での構成元素の分散性をコントロールできるプロセスを確立。高い均質性を実現し、リチウムイオン電池の性能向上に貢献する。
さらに、電池内のショートの原因となる外部からの異物混入を制御するため、金属原料から製品まで一環製造プロセスを採用したほか、半導体材料の開発・製造で培った分析技術を駆使し、高い品質安定性を実現している。
同社の正極材を使用したリチウムイオン電池は、海外で生産される電気自動車『日産リーフ』に搭載される予定。