BASFコーティングスジャパンは7月26日、自動車のカラートレンド予測についての説明会を開催した。その席上、松原千春アジア・パシフィックチーフカラーデザイナーは「全体的に落ち着いた色彩や、自然を感じる色調が主流になる」との見方を示した。
現在、世界では財政不安や自然災害、紛争などさまざまな問題が起こっている。このように不安な要素が増えてくると、人々は真の豊かさや、日常の尊さに気づき、安心感を求めるようになってくるという。
「いままでの常識が正しいのか見直すべきだと思い、それが色にも反映される」(松原氏)という。その結果、落ち着いた色彩や自然を感じる色調が好まれるようになるというのだ。
ただ、その中にも遊び心のあるアレンジを加え、自分らしさを表現できるようにしていくことが重要とのことだ。例えば、同じ色でも光の加減によって色が微妙に変化したり、見る角度によって色が変わる。そういったストーリー性が必要だそうだ。
「世界的にグリーン味を感じる色が増えてくる」とは松原氏。色もその時代を表す鏡といえるが、そこに国民性や地域性などの要素が入り、同じグリーンでも微妙に変わっていくわけだ。