トヨタ自動車は23日、全面改良した『ポルテ』を発売した。ポルテの開発責任者を務める製品企画本部の鈴木敏夫主査は「お客様のライフスタイルとかニーズに合わせて自由に標準装備からアップグレードできる新しい買い方を導入する」と語る。
鈴木氏は「従来の多くの車では、各グレードに内装の色とか装備の設定が決められていて、お客様の選択の幅が限られていた。シートタイプ、装備、カラーの組み合わせを自由にすることでお客様のニーズに応じた賢い選択ができる新しい買い方を提供したい」と導入の背景を述べた。
まずシートは「低価格でシンプル、ノーマルなセパレートシート、女性や若い方に人気の高いベンチシート、子供さんが汚してもふき取りやすくしたファミリー向けのはっ水のセパレートシート、質感が高く快適な温熱機能が付いた上級のセパレートシート」の4タイプを設定、「これが従来の車でいうグレードを選択して頂くことに相当するもの」という。
「次にお客様ごとのこだわりに合わせて6つのセレクトパッケージで装備を追加あるいは高機能化することができる。選べる装備もとくに女性に魅力的な『ナノイー』が付いたオートエアコン、日焼けしにくいスーパーUVカットガラスなど標準装備からグレートアップした高機能アイテムを充実させた」としている。さらに「カラーは8色のボディーカラーと2色のインテリアカラーからお好みの色を選べる」仕組みになっている。
鈴木氏は「実はこれをやるために3年も議論した」と明かす。「お客様が選びたいということを実現してあげたかった。要するに上のグレードを買うと要らないものまで付いているとか、上のグレードにだけついているあの装備を下のグレードで欲しいという声を、特に女性の方から、たくさん聴いた。もちろん、それには課題があるのは事実。リードタイムを長くならないように需給の読み、精度を上げるようにしたり、生産側との調整など、ずっと進めてきた」と振り返った。
新型ポルテは引き続きトヨタ店、トヨペット店で扱う。また今回のポルテの全面改良を機に、カロ―ラ店およびネッツ店向けに兄弟車として『スペイド』を新設定し、同時発売した。価格はいずれも145万~191万円。