【Fニッポン 第2戦】今回のポール争いは“単独1周アタック戦”

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開幕戦鈴鹿ではダンディライアン勢が予選1-2を独占。左が塚越広大(2位)、右が伊沢拓也(1位)。
  • 開幕戦鈴鹿ではダンディライアン勢が予選1-2を独占。左が塚越広大(2位)、右が伊沢拓也(1位)。
  • 開幕戦決勝で2位となった塚越広大の走り。
  • 開幕戦優勝はトムス・トヨタの中嶋一貴。後方の塚越が2位に。
  • 近走不振の小暮卓史。もてぎで巻き返したいところ。
  • チーム無限の山本尚貴も栃木県出身で、もてぎは地元レースだ。
  • 嵯峨宏紀を擁して参戦するチームは、今季からエントラント名を「とちぎル・ボーセ モータースポーツ」としており、こちらも地元での一戦に臨むかたち。

ツインリンクもてぎでのフォーミュラ・ニッポン第2戦(5月12〜13日)で初優勝を狙う塚越広大が、シングルカーアタックでのポールポジション争いへの展望を語る。

近年のFニッポンのシリーズ戦では、F1でもお馴染みのノックアウト方式の予選が一般的だったが、今回の第2戦もてぎでは、1台ずつが1周オンリーのタイムアタックをしてポールポジションの座を争うことになる。

予選日(12日)は9時から1時間のフリー走行の後、11時10分から20分間の予選1回目が実施されるが、このセッションは通常の全車一斉走行で、実質的には午後の「予選スペシャルステージ」での出走順を決めるだけになる。決勝グリッドを争う真の戦いは、14時25分からのスペシャルステージ、という予選形式なのだ。

スペシャルステージは1台ずつの出走となり、3周ずつの走行。コースインの周とコースから去る周を含む3周なので、アタックは2周目のみの一発勝負になる。レース用語でいうところの“計測1周目”にタイムを出さなければいけないわけだが、「それはみんな同じ条件ですし、タイヤさえしっかり温められれば問題ないと思います」と塚越。コース特性や季節的なことを考えても、タイヤの温めに大きな支障はなさそうだ。むしろ「計測1周目にタイムを出すのがいいのか、計測2周目狙いにした方がいいのかという迷いの要素がなくなりますよね」ということで、各陣営ともセッティングの方向性を明確にしやすくなるかもしれない。

塚越は昨年からダンディライアン・ホンダに加入し、そこで日本レース界きっての知将・田中耕太郎エンジニアと組んでいる。ナカジマレーシング時代にトム・コロネル、ラルフ・ファーマン、ロイック・デュバルをFニッポン王座に導いてきたトップエンジニアであり、チャンピオン請負人と言ってもいい存在だ。

今回のスペシャルステージに向けても塚越とともに万全の策を練ってくるだろう。大物エンジニアと組むのは重圧にもつながりそうだが、塚越は「それはないですね。楽しくやらせてもらっていますし、“こういうセットのクルマが速いのか”“こうすると乗りやすくなるのか”など、いろいろな発見をさせてもらっています」と話す。田中エンジニアも開幕戦決勝でのマシンの手応えは上々だったと話していただけに、塚越初優勝に向け、いよいよ機は熟した印象だ。

スペシャルステージの出走順は、予選1回目の最下位(17位)が先頭で、1回目の1位が最終走者。気温変化や路面へのタイヤのゴムの付着を考えれば、基本的には後ろが有利だ。ポールを狙うためには、予選1回目の順位も大切になってくるわけで、塚越も「トップ3で予選1回目を抜けておきたいですね」と語る。そして1台ずつのアタックとなるスペシャルステージでは、「どこか1か所のコーナーで、各選手の走り、マシンの挙動をしっかり見て、比較してもらったらおもしろいと思いますよ」との観戦アドバイスも。

昨年のオートポリス戦でFニッポン初ポール獲得を果たして以降、安定して予選上位をものにし続けている塚越。通算2度目のポール獲得で、初優勝への最短距離を確保したい(決勝は52周、約300km)。

《遠藤俊幸》

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