2カ月半後には、ロンドン・オリンピックが開幕する。2012年1月のことだが、国際自動車連盟(FIA)はIOC(国際オリンピック委員会)に2年間の期限付きで加盟を認められていた。
「どうしてモータースポーツがオリンピックに?」という疑問が出てくるのは当然だが、FIAからはQ&A形式でリリースが出ているので、その一部を抜粋してお伝えする。
Q:歴史上オリンピック種目にモータースポーツはあったのか?
A:1900年パリ五輪では展示種目として、また1908年ロンドン大会ではモーターボートの3種目(原動機付き競技道具として)が開催されたのが最後となる。
Q:次のロンドン大会にモータースポーツ種目は加わるのか?
A:NO、五輪憲章は動力化の要素を含むスポーツの出場を明文で禁止している。
Q:2012年シーズンに何らかの影響はあるのか?
A:技術論的には変化は一切ない。
Q:ドライバーにドラッグ検査が義務付けられるのではないか?
A:すでにドラッグ検査は導入済。FIAは国際ドーピング防止規約に署名している。
Q:IOCに加盟したことで、例えば酒類などを扱うスポンサー企業に影響はないのか?
A:ない。
Q:なぜ2年間の暫定加盟となったのか?
A:FIAが向こう2年以内に選手委員会を設置することを前提条件に、IOCは加盟を承認した。
アマチュアリズム〜参加することに意義があるといった標語の時代から、プロスポーツ容認へと流れたオリンピックだが、自動車レースを主催する団体がIOCに加盟するとは、これも時代の移り変わりなのかもしれない。