富士重工業は、スバル車のエンジンとトランスミッションを生産する群馬製作所大泉工場が開設30周年を迎えた。
群馬製作所は、群馬県太田市を中心に5工場を展開する同社の自動車生産工場で、そのひとつである大泉工場では現在、排気量1.6リットル、2.0リットル、2.5リットル、3.6リットルの水平対向エンジンと小型車に搭載しているリニアトロニック(CVT)、5AT、4ATなどのトランスミッションを生産している。
大泉工場で生産される水平対向エンジンとトランスミッションに、AWDシステムを組み合わせたシンメトリカルAWDがスバル車の特長である低重心と車体の左右バランスの良さを生み出しており、その意味で大泉工場は「スバルの安心と愉しさを実現する技術の中心」となっている。
スバル車のエンジンとトランスミッションは、1958年から東京・三鷹市にある三鷹製作所(現在の東京事業所)で生産していたが、生産台数の増加に対応するため、1982年に大泉工場でも生産を開始し、その後、三鷹製作所からの生産移管を進め、1999年4月に全面的に大泉工場への集約を完了した。
2010年7月には燃費を約10%向上するなど、環境性能を大幅に向上した「新世代ボクサーエンジン」を生産する第5工場を大泉工場内に新設した。現在、月産約4万台生産体制を整えている。