日野自動車の川﨑卓夫常務執行役員は、2012年1~3月期(第4四半期)の自社ブランド車及びトヨタ向けSUVの生産を2011年10~12月期(第3四半期)に比べて15~30%引き上げることを明らかにした。
川﨑常務は31日、都内で開いた決算会見で「(東日本)大震災や(タイ)洪水の影響を挽回するため第4四半期に(生産)台数を持ち上げる。このための能力増強投資も終えたし、人の手当てもほぼ終わっている。あとは造るだけ」と述べた。
具体的には、第4四半期の日当たり生産台数を第3四半期実績に対し、大・中型トラック・バスで20%、小型トラックが同15%、トヨタ向けSUVは同30%それぞれ引き上げるとしている。
この増産対応などで日野は第4四半期に売上高4126億円、営業利益148億円を見込んでいる。日野が同日発表した2011年4~12月期の売上高が8874億円、営業利益は202億円だったことから、第4四半期の3か月間で、それ以前の9か月間の売上の46%、営業利益で73%を稼ぎ出す計算になる。川﨑常務は「これはもうお客さんがほとんどついているので、いかに造りきるかということ。(第4四半期の)数字が高いと思うかもしれないが見通しは立っている」と強調した。