インドのデリーで5日、「第11回 Auto EXPO 2012」(デリーモーターショー12)が開幕した。会場はデリー特有の朝霧に包まれながらの開幕となった。
近い将来、中国を抜き世界最大の人口を抱えることになると予測されるインド。現在の11億人を超える人口を背景に、自動車販売台数は堅調に推移するとみられる。
足元を見てみると、2010年から2011年のインド乗用車市場における新車販売シェアでは、マルチスズキがトップの44.94%。ヒュンダイが2位につけ14.26%、3位はタタモーターズの13.97%、4位はマヒンドラで6.79%となっている。
以降、5位はGMの4.25%、6位はフォードで3.91%、7位がトヨタの3.34%、8位がホンダで2.36%、9位はVWで2.05%。それ以降も各社入り乱れた激しい争いが行なわれている。
商用車の首位はタタモーターズで58.12%と圧倒的。
二輪はヒーローが首位で44.69%、2位はBajajオートで20.48%、3位がTVSモーターで15.08%、4位にホンダで13.16%となっている。
年率10%前後で進むインフレをはじめ、課題となる要因が混在していることは事実。ただ、膨大な人口がベースとなり、一定規模までの自動車市場の拡大は、ほぼ約束されている。
現状維持以上の状態でシェアを確保し続けるには、市場拡大のペースを超えるスピードで、増産体制を整えることが欠かせない。インフレに伴う急速な賃上げ要求への対応や、インド市場での自動車需要を汲み取る戦略的なラインアップが必要となる。
デリーモーターショー12では、インドにおける自動車の存在、各社の戦略の方向性が浮き彫りになることだろう。
なお、インド国内の2010年新車セールスは、商用車を含めた総販売台数が、303万9004台で、初めて300万台を突破、前年比は34%増と大幅に増加した。まもなく2011年の新車セールス結果が発表される。