【スーパー耐久 最終戦】魅力…もてぎのオーバルとロードで“ダブル開催”

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昨年秋のもてぎオーバルバトルのレースシーン。
  • 昨年秋のもてぎオーバルバトルのレースシーン。
  • 昨年春のもてぎロードコース戦のレースシーン。
  • 今年10月、鈴鹿でWTCCとの併催で開催されたS耐第4戦の表彰式。中央が柳田組、左が片岡組。
  • ST-1クラスのPETRONAS SYNTIUM BMW Z4M COUPE。

2011年の国内トップモータースポーツシーンの掉尾を飾るレース、「スーパー耐久シリーズ最終戦(第5戦&第6戦)」の開催が近づいてきた。日程は11月26〜27日、舞台は晩秋を迎えたツインリンクもてぎ(栃木県)である。

“S耐最終戦”その最大の魅力は、まさに“ツインリンク”の利点を活かしたレース構成にある。26日の土曜にはスーパースピードウェイ(オーバルコース)で第5戦を戦い、翌27日の日曜にはロードコースに戦場を移して第6戦---。S耐マシンの走りとバトルを、2つの舞台で堪能できるわけだ。こんなスペクタクルなプログラムを実現できるのは、オーバルとロードコースを両方有するツインリンクもてぎだけである。

まず土曜のオーバルバトル(第5戦)は、朝8時15分開始予定の公式予選から始まり、11時30分スタートの第1レース、14時10分スタートの第2レース(各50周/約120km)へと進む、変則スプリント型2ヒート制。オーバルの第1ターンと第3ターンには特設シケインが置かれるが、上位クラスのマシンの直線スピードは250km/hに達するくらい伸びる。スペシャルな舞台で、いつもとは違うスプリント、直線重視の戦いを演じるS耐マシン。その迫力を存分に味わっていただきたい。

そして日曜のファイナル(第6戦)は、8時35分開始予定の公式予選で開戦。13時スタートの決勝は、1周約4.8kmのロードコースを63周、約300kmの長丁場で争われる。ここで各クラスのシリーズチャンピオンの行方が決することとなるのだ。

異なる舞台での連戦を、どう戦い抜くのか。土曜のオーバルバトルで大きなアクシデントに遭遇したら、日曜のフィイナルに出られないかもしれない、でも攻めなければスプリント決戦を勝ち抜けはしない……。そんなジレンマのなかで戦うチーム、ドライバーの葛藤も、タイトル争いの勝敗を分けるポイントとなるだろう。

ST-Xクラスのアウディ「R8 LMS」の参戦がないのは残念だが、ST-1クラスの「PETRONAS SYNTIUM BMW Z4M COUPE」の最強デュオ(No. 1とNo. 28)を筆頭に、ST-5クラスまでの総勢37台が参戦予定(一部マシンは第6戦のみの参戦)。コースところ狭しと激戦を展開するであろうS耐マシン群だが、なかでも注目はST-1の同チーム内タイトル争いだ。

なにしろNo. 1(D.アン組)には柳田真孝と谷口信輝がいる。柳田はGT500、谷口はGT300の今季シリーズチャンピオンであり、王座戴冠ならともにSUPER GTとのビッグタイトル2冠達成となる。彼らは11月11〜13日開催のJAF GPでもGT500とGT300でそれぞれ総合優勝しており、谷口はシビックインターシリーズのチャンピオンにもなっているので、3冠あるいは4冠への挑戦とも言えようか。もちろん、同僚のNo. 28(片岡龍也/F-H.オオイ/F.ハイルマン)も黙ってはいないだろう。チームメイトバトルはヒートアップ必至。場合によっては、熾烈な同門対決の間隙を突くマシンが出現する可能性も……?

晩秋とはいえ、コース上の戦いは限りなくホット。2011年最後の決戦“S耐最終戦もてぎ”は、必見のレースである。

《遠藤俊幸》

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