【新聞ウォッチ】中国レアアースの生産停止、HVはどうなる?

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新型トヨタ・カムリ(ハイブリッド)
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気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。

2011年9月6日付

●台風1万人以上なお孤立、死者・不明92人に(読売・1面)

●台湾に日本企業用団地、通訳を用意手続き簡素化、技術力ある中小企業(読売・1面)

●カムリ全車HVに、マークXと差別化(読売・10面)

●レアアース生産制限、中国、資源保護を強化、価格・供給安定遠のく(朝日・8面)

●ホンダ、フィットなどリコール(朝日・37面)

●カムリ北米輸出停止、トヨタ、円高対応、現地生産に(毎日・7面)

●野田内閣支持59%本社・FNN合同世論調査(産経・1面)

●復興財源、メトロ株売却明言、財務相「JT株も検討」(東京・1面)

●なでしこ、五輪に大手、豪州下し3連勝(東京・18面)

●災害時、ガソリン迅速供給、経産省、各地に分散、国家備蓄(日経・1面)

●人こと:ブリヂストン荒川社長、タイヤ不足、穴埋めに全力(日経・9面)

●日産、中国販売26%増、8月4か月連続2ケタ増(日経・11面)

●アウディ大型ショールーム、来年末、MM21に、横浜市が土地売却(日経・31面)

●電動車いすを無償修理、スズキ(日経・34面)

ひとくちコメント

中国政府がハイテク製品に不可欠なレアアース(希土類)の生産制限を一段と強化しているという。中国国営の新華社(電子版)が、主要産地の中国江西省の3県で、近く生産を全面停止すると報じたのを受け、きょうの東京を除く各紙が日本企業の影響などを取り上げている。

レアアースの生産量が制限値を超えているため、資源の保護の観点から今年末までに全面停止するという。現時点で再開の時期などは未定。

日経によると、「中国政府が生産と輸出を規制しているレアアースのうち、ハイブリッド(HV)車やエアコンなどのモーター用磁石に使うジスプロシウムの調達が一段と難しくなる見通しだ」としており、「生産停止が年明け以降も続けば、メーカーの生産に影響が出る可能性もあるとの見方も出ている」と指摘。「価格の高騰に拍車をかけかねない」(朝日)のも不安材料だ。

ただ、毎日は「自動車業界は、現時点で大きな影響はないとみる一方、中国国内での部品生産などの検討も始めている。トヨタ自動車は昨年7月、レアアースのリサイクルなどを検討するチームを設置。中国国内でのエコカー普及に向け、12年にもHVなどの部品を中国で生産する予定」としている。

トヨタが中国でHV車の基幹部品であるモーターや電池などを現地生産するというニュースが流れたが、苦戦する中国でのシェア拡大や円高対策ばかりではなく、「レアアース調達への不安を解消する狙いもある」(日経)ようだ。

《福田俊之》

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