【フィアット 500ツインエア 試乗】トランスミッションが水をさす…河村康彦 

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フィアット 500ツインエア
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車外で耳にした”ポコポコポコ”というアイドリング時のパラついた排気音に「懐かしい!」と思わず反応をしてしまったら、アナタはそれなりの年齢のオジさん(オバさんでも良いけど…)であるはず。

が、いざ乗り込んでアクセルを踏むとそれが意外にも気にならない。「バランスシャフト付き2気筒エンジンは、3気筒エンジン以上に騒音/振動性能が優れている結果が得られた」というFPT社(フィアット・グループ車用のエンジン/トランスミッションの開発・生産を担当)のエンジニア氏から耳にしたフレーズが納得出来る印象だ。

低回転域からターボブーストがバッチリ効くお陰で、加速の実力は「1リッターを大きく下回る排気量とは思えない」ものだし、2気筒ゆえにひとつひとつのシリンダーがしっかりトルクを生み出している事をイメージ出来るフィーリングも、『500』というモデルのキャラクターに良くマッチ。

ただし、変速時にいちいち“息切れ”をするトランスミッションは、そんなせっかくのツインエア・エンジンの実力に水をさす。DCTにして欲しい、とまで贅沢は言わないから、欧州で皆が乗る“普通のMT”を早く導入して欲しい。

少々“チョッピー”なフットワークの仕上がりは長距離・長時間の移動にはちょっと辛いけれど、そこがもうちょい改善をされればセカンドカーに欲しいかも! 

■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★
オススメ度:★★★★

河村康彦|モータージャーナリスト
1985年よりフリーランス活動を開始。自動車専門誌を中心に健筆を振るっているモータージャーナリスト。ワールド・カーオブザイヤー選考委員、インターナショナル・エンジンオブザイヤー選考委員。

《河村康彦》

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