【ドライブレイン ナビエリート】ナビ専用機の性能をそのままiPhoneアプリに凝縮

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【ドライブレイン ナビエリート】ナビ専用機の性能をそのままiPhoneアプリに凝縮
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  • 目的地は名称、住所、電話番号、郵便番号、ジャンルなどで検索できる。ガイドブックなどで採用されているマップコードにも対応する反面、フリーワード検索などはない。
  • NAVIeliteロゴ
  • 5ルートを瞬時に検索。かなり遠方の目的地でもほとんど待たされることはない。この高速さは特筆ものだ。
  • 交差点では2画面で拡大表示になる。信号待ちなどで地図を見たいときはボタン一つで2画面を解除できる。
  • 全国詳細地図を表示したところ。このように建物のディティールまでも表現される。カーナビアプリの常識を超えた表示能力だ。
  • 特徴的な機能もいくつか搭載している。これは高速道路だけを表示する機能。

スマートフォンの爆発的普及とともに、人気が急上昇しているアプリがある。ドライブで活躍するカーナビアプリだ。

ナビ専用機メーカーがナビアプリを開発

従来のケータイ用アプリでも5〜6年前から販売されてきたカーナビアプリだが、画面が小さい、パケット料金が高いといった理由からケータイアプリとしてはついに広い支持を得られなかった。しかし、大画面であり、パケット料金定額が基本であるスマートフォンではこれらの問題がなく、人気に火がついたのだ。

とくにiPhone用のアプリでは数多くのカーナビアプリが人気を争っており、新規参入を含めた開発競争も熾烈。そんな中で、ほかのカーナビアプリとは一線を画したナビアプリが今年初めに発売された。価格が年額3800円とライバルより高額ながらも順調に売れ続けているそのアプリが、『NAVIelite(ナビエリート)』だ。

ナビエリートのどこが衝撃的かというと、その開発元がアイシンAWであること。アイシンといえばオートマチックトランスミッションのイメージが強いが、もうひとつの製品の柱がカーナビであり、トヨタ、ダイハツ、フォルクスワーゲンなど数多くの自動車メーカーやカーエレクトロニクスメーカーにカーナビを供給している。PNDを除く据え置き型ナビでは世界でも有数のメーカーなのだ。

これまで、カーナビ機器を製造する会社と、カーナビアプリを開発する会社は完全に住み分けされていた。つまりパイオニアやソニーがカーナビアプリを作ったりしないということだ。カーナビアプリが売れればPNDなどのカーナビ専用機が売れなくなる恐れがあるから、自分で自分の首を締めるようなことはしない、という判断だろう。海外ではTomTomがいち早くiPhone向けのナビアプリを提供するといった例もあるが、国内は付加価値の高いAV一体ナビが長年主流だったこともあり、ナビメーカーがナビアプリを提供することはなかった。それは理解できるが、この図式のままではカーナビメーカーが長年に渡って培ってきた豊富なノウハウが、カーナビアプリに全く活かされないことになってしまう。

この状況を打ち破ったのがアイシンAWというわけだ。しかも、ナビエリートはアイシンAWのノウハウを活かすどころか、純正ナビシステムの内容をほぼそのままiPhoneアプリに移植している。これは本当に衝撃的で、NAVIeliteを初めて使った人は誰でも、iPhoneアプリらしくないこと、純正カーナビとあまりにもそっくりであることに驚くはずだ。

NAVIeliteを起動するとこのような画面になる。この時点で見覚えがあるという人も多いはず。そうでない人でも、iPhoneのアプリっぽさが感じられないことがなんとなくわかるのではないだろうか。

◆純正ナビと同じインターフェース

まずナビエリートの基本情報から紹介しておこう。本アプリには「ナビエリート カーナビ 渋滞情報プラス」と「ナビエリート mini カーナビ」があり、前者が通常版、後者が機能を限定したmini版といえる。価格は通常版が前述のとおり年額3800円。mini版は渋滞情報の取得ができない、全国詳細地図がないという違いがあり、価格は年額2800円となっている。全国詳細地図は25メートルスケールの詳細図だが、これがなくても50メートルスケールまでの地図は表示される。都市部以外に住んでいるなら、渋滞情報も全国詳細地図も不要という人も多いだろう。

インストール時の注意点として、このアプリは地図データ、目的地データを全て端末に保存する。そのためインストールファイルの容量はなんと1.8GBにも及ぶ。そのため3G回線ではインストールできない。WiFiなら可能だが、それでもかなり時間がかかるので、パソコンでダウンロードして同期するのが得策だ。

なお、通常版ではインストール後にさらに全国詳細地図を別途ダウンロードすることができる。詳細地図が不要な人もいるので別データとなっているが、追加料金が必要なわけではない。ただし、ダウンロードすると容量は合計で4GBにもなる。

さて、ナビエリートを起動するとすぐに地図で現在地が表示され、画面の上下に各種の操作ボタンが並ぶ。この時点で、「これ、見たことがある」と思う人が多いはずだ。そう、ナビエリートは起動した時点でトヨタやレクサスで見慣れた、あの純正ナビと全く同じインターフェースになっているのだ。

もちろん同じなのは現在地の画面だけではない。操作方法や機能もほとんど同じ。文字入力さえも、iPhoneのそれではなく、専用の50音順にボタンが並んだインターフェースを使用する。したがって、トヨタの純正ナビを使い慣れている人なら最初から全く問題なく使いこなすことができる。さらに言えば、初めて使う人でもほとんど戸惑わずに操作できるだろう。なぜなら、純正ナビとして練り上げられたインターフェースは、誰でも使えるという意味では極めて完成度が高いからだ。

実際に使ってみても、なにからなにまで同じであることに改めて驚く。例えば5ルート同時検索までもiPhoneアプリで再現。これは、ルート検索後に「5ルート」ボタンをタップすると高速道路を使用する、しないなどのバリエーションの5本のルートが表示されるという機能。

検索はサーバーではなく端末側で行っているが、カーナビ専用機と遜色ないレスポンスで検索が完了する。専用ハードウエアではなく制約の多いiPhoneアプリで、しかも後述するオンデマンドVICSの渋滞考慮をしながら5本のルートを瞬時に検索するアルゴリズムには、ナビ専業メーカーならではのノウハウが詰め込まれている。

《山田正昭》

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