トヨタ自動車の豊田章男社長は11日の決算発表会見で、改めて「日本でのモノづくりにこだわりたい」との考えを強調した。
東日本大震災や電力供給不安などを踏まえ、会見での質問に答えた。豊田社長は「大震災による混乱のなかでも、製造業は歯を食いしばって頑張っており、日本のモノづくりの底力を感じている」と語った。
そのうえで、とくに雇用について「裾野の広い自動車産業は貢献できる」とし、「日本で生まれ、育てられた企業として」一定の国内生産を維持するというかねての方針を強調した。
一方で、為替相場や国際的な自由貿易協定などにおいて、日本企業は大きなハンディを背負っているとの認識も示し「世界の強豪(メーカー)と、同じ土俵で競えるような環境を期待している」と、政府や金融当局の後押しの必要性を示唆した。