フィアットグループがクライスラーグループに対する出資比率を、今後数週間以内に引き上げる可能性が高いことが分かった。
これは6日、『ブルームバーグ』が報じたもの。同メディアはフィアット関係者からの情報として、「フィアットが今後数週間以内に、クライスラーへの出資比率を25%から30%へ引き上げる」と伝えたのだ。
この出資比率引き上げに関して、同メディアは「クライスラーの株主の米国財務省が出す条件を、フィアットがクリアできる見通しとなったため」としている。
その条件とは、クライスラーの地元、北米以外での販売増だ。両社を率いるセルジオ・マルキオンネCEOは、南米ブラジルにおいて、クライスラー車をフィアットブランドで販売する構想を掲げており、これにより、中南米市場におけるフィアット販売店の9割がクライスラー車を取り扱うようになるという。ブラジルでフィアットが、シェアナンバーワンを誇るのを利用した戦略だ。
果たして、フィアットのクライスラーに対する増資は現実となるのか。今後の動向が注目される。