光岡自動車は、タイのヨントラキット社と現地生産に関する契約を8月に締結し、9月から生産を開始することを明らかにした。タイに生産拠点を置き、関税が優遇されるASEAN地域を中心に『オロチ』などを販売する計画だ。
ヨントラキット社は、これまで光岡自動車の正規輸入元となっていたが、同社のもつ生産設備を使い10 - 15人規模の人員で、オロチ、『ヒミコ』、『ビュート』、などの生産をおこなう。
光岡自動車は、タイに生産拠点を置くことで、インド、シンガポール、マレーシア、ネパール、バングラディシュなど、関税が優遇させるASEAN地域を中心とした地域に進出する。
光岡自動車の河村賢整副社長は「4年前から、現地の技術者を日本に招くなど、技術交流を深めておりました」と、9月からの稼働に対して事前の準備を進めていたとし、タイに生産拠点を置くことに関しては「タイには完成車メーカーが多数集まっており、部品などの調達も容易になります」と語った。
河村氏によると、タイ周辺国の関税率は150 - 200%といい、オロチは3000万円を超える価格になる。現地生産することでビュートなども、ライバルとなるレトロカー、フィアット『500』、BMWグループの『MINI』など、現地生産をおこなわない輸入車に対して価格面で競争ができることになる。