吉利汽車(ジーリー)は23日、北京モーターショーにおいて、『ENGLON TXN』を公開した。黒塗りの愛らしい姿で知られる、英国ロンドンタクシーの後継車である。英国名物のロンドンタクシーは、マンガニーズ・ブロンズ・ホールディング(MBH)の子会社で、英コベントリーに本拠を置くロンドン・タクシー・インターナショナル(LTI)が製造。同社は1948年の創業以来、累計10万台以上のロンドンタクシーを生産してきた。ところがLTIは2009年、700万ポンド(約10億円)もの巨額赤字を計上。経営が立ち行かなくなった。そこに手を差しのべたのが吉利。スウェーデンのボルボ買収で一躍有名になった吉利だが、2010年3月、MBHへの出資比率を23%から50%以上へ引き上げると発表し、MBHとLTIの経営権を取得した。吉利とMBHは、上海に合弁会社を設立。ロンドンタクシーの部品の製造は、上海で行い、英国へ部品を輸出。LTIのコベントリー工場を、車両の最終組み立てに特化させることで、コスト削減を狙う。また、吉利は新たなロンドンタクシー後継車を独自開発。そして今回、ENGLON TXNが北京モーターショーで披露された。クラシカルな現行ロンドンタクシーと比べれば、ENGLON TXNはモダンな雰囲気。キャビンの快適性は引き上げられ、ドライバーの運転環境も向上している。エンジンは直列4気筒で、ガソリンが2.4リットル、ディーゼルが2.5リットルを設定する。ただし、このENGLON TXN、英国のタクシー会社が積極的に導入するかは未知数。吉利はそれを見越してか、ENGLON TXNをアジア各国にも売り込むという、したたかな戦略を描いている。
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