欧州新車販売5%増、トヨタは2桁減…2月実績

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ACEA(欧州自動車工業会)は16日、2月の欧州全域(EU+EFTA全28か国)の新車販売結果を公表した。総販売台数は94万9093台。前年同月比は5%増と、9か月連続で前年実績を上回った。

欧州5大市場では、ドイツがインセンティブ終了の影響で落ち込んだ。2月は19万4846台を販売し、前年同月比は29.8%減と、3か月連続で前年実績を下回った。

ドイツ以外の主要4か国は、スクラップインセンティブの効果で、セールスは引き続き好調。英国は6万8686台を販売し、前年同月比は26.4%の大幅増。8か月連続で前年実績をクリアした。フランスも18.2%増の18万0535台、イタリアも20.6%増の20万0560台と、ともに9か月連続の前年実績超え。スペインは47%増の9万1281台となり、6カ月連続で前年実績を上回った。

主要9社の販売実績は、1位のフォルクスワーゲングループ(アウディ、セアト、シュコダなどを含む)が、前年同月比0.4%減の19万3582台と、10か月ぶりのマイナスに転じた。VWブランドは0.4%増の10万6756台、セアトブランドは11.2%増の2万2304台と好調だが、アウディブランドが5.8%減の4万0051台、シュコダブランドが4%減の2万4380台と落ち込んだ。

2位のPSAプジョーシトロエンは、前年同月比19.9%増の14万4512台と9か月連続増。その内訳は、プジョーが19.7%増の7万7230台、シトロエンが20.2%増の6万7282台と、両ブランドともに好調だ。

3位のルノーグループ(ダチアを含む)は、10万3676台を販売し、前年同月比は34.6%の大幅増。ルノーブランドは29.3%増の8万7810台、ダチアブランドは75%増の1万5866台と、驚異的な伸び率を示す。

4位のフォードグループ(ボルボを含む)は、前年同月比7%増の9万4821台。9か月連続で前年実績を上回った。

5位のフィアットグループ(ランチアやアルファロメオを含む)は8万9074台を販売し、前年同月比は7.7%増と11か月連続のプラス。ブランド別では、フィアットが6.2%増の7万0490台、ランチアが18.7%増の1万0285台、アルファロメオが9.1%増の8016台と、いずれも好調だ。

6位のGMグループ(オペル、シボレー、サーブを含む)は、前年同月比4.9%減の7万5344台。8か月ぶりのマイナスとなった。

BMWグループ(MINIを含む)は、1月の8位から7位へ浮上。4万2976台を販売し、前年同月比は6.9%増と4か月連続で前年実績を上回る。BMWブランドは6.7%増の3万5603台、MINIブランドは8.1%増の7373台と、ともに好調だ。

1月の7位から8位へ後退したトヨタグループ(レクサスを含む)は、4万1243台を販売。前年同月比は18.6%減と7か月ぶりのマイナスだ。レクサスブランドは0.1%増の847台と健闘したが、主力のトヨタブランドが18.9%減の4万0396台と落ち込んだのが響いた。

9位はダイムラー(メルセデスベンツとスマート)で、4万0535台を販売。前年同月比は2.5%減と2か月連続のマイナスだ。ブランド別では、メルセデスベンツが1.3%増の3万5055台と回復したが、スマートが21.6%減の5480台と不振が続く。

トヨタ以外の日本メーカーでは、日産が前年同月比36%増の2万6432台と好調。しかし、スズキは23.5%減の1万3068台、マツダは27.5%減の1万0901台、ホンダは33.8%減の1万0389台、三菱は20.1%減の6102台と苦戦している。

韓国メーカーでは、ヒュンダイが2万3180台を販売し、前年同月比は2.9%増と13か月連続のプラス。キアも23.1%増の1万5602台で10か月連続のプラスと、韓国2社は欧州での存在感を増している。

2月の欧州新車セールスは、主要9社の中で、トヨタだけが2桁の大幅減を喫した。トヨタは欧州でも、アクセルペダルの不具合で171万台、『プリウス』などハイブリッド車のブレーキ制御の不具合で5万台、合計176万台のリコールを発表しており、その影響が表れた形だ。

《森脇稔》

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