【新聞ウォッチ】豊田社長、公聴会「出席予定なし」の波紋

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気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。

2010年2月18日付

●トヨタ社長、米公聴会出席予定なし、全車種ブレーキ優先機能導入、「議会指名あれば出席考慮」(読売・1面)

●トヨタ拡大戦略「反省」社長会見やりとり(朝日・11面)

●三菱自動車、品質管理徹底へOB起用(朝日・11面)

●三菱自動車小型のSUV「RVR」復活(毎日・7面)

●トヨタ改善策次々、カローラも検討対象、リコールの可能性も「ブレーキ優先」全車種に(東京・7面)

●春闘、定昇維持の攻防、自動車労組が要求書提出(東京・7面)

●新日石、ガソリン「バイオ型」過半に、生産体制10年度に、全国2000店で販売、環境配慮で需要テコ入れ(日経・1面)

●日航、給与5%下げ提案、年間一時金ゼロ(日経・1面)

●トヨタ、苦情即応、世界で拡充(日経・11面)

●電気自動車、GM、来年にも日本投入(日経・11面)

ひとくちコメント

「一部の報道に誤解があったようなので、改めて説明したい」と切り出したトヨタ自動車の豊田章男社長。17日午後、東京本社で行ったリコール問題における3度目の記者会見では2月24日から始まる米議会の公聴会への出席についての質問が集中。

豊田社長は「北米担当の稲葉社長に多大な信頼を置いており、十分議会の質問に応えられる。私はグローバルな品質、安全のための改革を優先し、本社で全面的にバックアップしていきたい」と述べ、現段階では出席しない意向を明らかにした。

きょうの読売は1面トップで「トヨタ社長、米公聴会出席予定なし」と報じたほか、総合面でも「出席二の足『両刃の剣』」として、米国内事情に詳しい稲葉社長を出席させ、安定答弁を優先する「守り」の姿勢をにじませたと批判的。読売以外は公聴会への出席についてはサブ見出しに取り上げる程度で紙面では温度差を感じる。豊田社長の出席を見合わせている背景には、様々な要因が絡み合っているとみられる。

いきなり豊田社長が出席して袋叩きにされるより、タイミングを見て最後の切り札として登場させたほうがダメージは少ないとの見方もある。いずれにせよ、公聴会での戦略を読み間違えると米国でのイメージがさらに悪化することになりかねないだけに、腹を据えて立ち向かうほかにない。

《福田俊之》

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