「落下物事故多発中」の横断幕で落下物事故

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固定ロープが外れた横断幕。道路管理者が到着したときには、すでにロープは切れて路上に落ちていた。
  • 固定ロープが外れた横断幕。道路管理者が到着したときには、すでにロープは切れて路上に落ちていた。

「落下物事故多発中! 吹き流しが傾いたら、ハンドルと荷物に注意」---。落下物を注意するはずの横断幕からロープが落下して、前代未聞の事故となった。

発生は2月7日午後2時30分頃、横浜市鶴見区の首都高速湾岸線東行き大黒ジャンクション(JCT)付近で起きた。道路をまたいで設置された横断幕の固定ロープが外れ、垂れ下がったままになり、通過する乗用車やバイクに接触した。首都高速では過去にこうした事故は記録されていないという。

現場は、大黒JCTの渡り線の下に本線が走る立体交差だ。渡り線の橋桁を橋脚が支えて本線をまたぐ構造になって、本線の頭上に橋梁がある。同社は、その橋梁にロープを一周するように巻き付けて横断幕を4か所で固定していた。横断幕から路面までは約6.4mあるが、橋梁は約2m角と太い。そのため固定ロープが長く、その1か所が何らかの原因ではずれて、道路上に垂れ下がった状態になり、通過車両と接触した。ロープは工事などで通常使う黄色と黒色のポリエチレン製だった。

固定ロープと接触した車両は、大型車、乗用車バイクの3台。物損は2台。乗用車のドアミラーが破損。バイクのフロントカウルとフェンダーカウルに擦過傷が残った。いずれも物損で運転者に外傷はなかった。

事故の原因は現在調査中。道路管理者が到着したときには、すでにロープは切れて路上に落ちていた。取付場所は一般が立ち入ることのできる場所ではない。

《中島みなみ》

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