自動車アセスメントのうち、側面衝突試験については2008年度からサイドカーテンエアバッグ(SCA)が設定された車種において、エアバッグの展開状況や展開範囲も評価に含めているが、今年度はこれを継続したものとなっている。
側面衝突試験は平成11年度(1999年度)から導入されている。重量950kgの可動式バリアを55km/hで車両の側面部に衝突させる。通常は運転席側だが、ピラーレスモデルでは助手席側へ衝突させたこともあるようだ。試験に使用されるダミーは側突試験専用の成人男性ダミー(EuroSID II)で、3点(頭部、胸部、腰部)の傷害値を測定する。
2008年度からはSCAを装着したモデルについて、エアバッグの展開状況や展開範囲も評価に含めるように改められた。SCA装着車においては、頭部傷害値が低下する傾向にあることも確認されているという。
今回の試験に用いられたホンダ『ステップワゴン』は、SCAがオプション設定となるグレード(スパーダS)で、非装着車だったことから展開状況などは評価対象外となった。
衝突試験場を管理する日本自動車研究所(JARI)の職員からは「車高が高いクルマのため、衝突後に横転するかもしれない」と説明を受けていたが、可動バリアが衝突した直後、ゆっくりと転倒していく様子はかなりショッキングなものだった。