【会田肇 カーナビ解説】統合後初の新型…ケンウッド AVENUE MDV-313

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ボディはやや光沢のあるブラック。フロントパネルは脱着式で、左下のボタンを押すとフロントパネル全体を外せる
  • ボディはやや光沢のあるブラック。フロントパネルは脱着式で、左下のボタンを押すとフロントパネル全体を外せる
  • iPod再生中の画面。アートワーク作ったジャケット写真の表示サイズも見やすく、楽曲名などとのバランスも良い。iPodは別売ケーブルで接続されている
  • 高速道路走行中の誘導画面。施設をリスト表示するハイウェイモードに切り替わり、JCTや出口付近ではイラストによる表示を行う
  • 都市高速入口案内はイラストによる表示。ブルーのガイドが見やすい。
  • アベニューMDV313
  • ナビのメニュー画面。背景がアイコンにかぶってやや見にくさを感じるが、アイコンのサイズにメリハリがあって操作の使い勝手は悪くない

ケンウッド・ビクター統合後初のコラボ

今年はもう新製品は出ないだろうと思っていた矢先、急拡大中のメモリーナビ界を賑わしそうな一台がケンウッドから登場した。2DINサイズのAV一体型メモリーナビ『AVENUE(アベニュー)MDV-313』である。

このモデルは、日本ビクターとの経営統合を果たしたケンウッドが、そのビクターが開発したナビゲーション技術を活かし、ケンウッド仕様として発売。いわば両社のコラボによって誕生した初のナビゲーションということになる。さっそく試乗する機会を得たので、そのレポートをお届けしたい。

◆オーソドックスながらスムーズな操作性

デザインは極めてオーソドックスだ。本体の一番上にDVD/CDドライブを備え、モニターは6.1型タッチパネル機能付きで、その左には回転式ボリューム、NAVI/SRC(SAUCE)ボタンが並ぶ。

モニターは極めて鮮明で、聞けばバックライトにLEDを採用しているのだという。地図を細部まで鮮明に見せ、昼間であっても見にくさはまったく感じない。タッチパネルは反応が良く、画面左下にあるMENUボタンを押すと即座にメニュー画面に切り替わる。

メニューデザインは、これまでのケンウッド製ナビと共通したアイコンにイラストを交えたもの。背景との絡みでデザインは決して見やすいとは思えないが、アイコンのサイズにメリハリがあり、動きがスムーズなことから使いにくさは感じない。むしろ、スムーズに入力ができる部分に快適さを感じたほどだ。

◆4GBながら収録データは必要十分

目的地の絞り込みは、住所検索約3500万件、個人宅電話番号検索約3000万件、タウンページ電話番号検索約900万件を収録。試しにいくつかのテスト項目を入力してみたが、すべて問題なくクリアできた。目的地をピンポイントで探すことに問題はなさそうだ。

地図データそのものは2009年4月現在のゼンリン製最新版データを使用。特筆すべきはメモリ容量4GBにもかかわらず、市街地図の表示を全国830都市で実現していることだ。対象エリアがとやや絞り込んではいるが、これはビクターが開発した独自の圧縮技術を採用することで実現できたのだという。

市街地図表示で3D表示に切り換えればビルが立ち、その状態でも比較的スムーズにスクロール。描画能力もまずまずといったところだ。

ルート探索時は結果を出すまでに多少ラグを感じるが、実用上は問題がないレベル。一方で複数ルート(推奨/高速/一般/距離)が探索できるものの、同時表示ではなく、一つずつ選んで探索するタイプとなっている。この辺はHDDナビと比べると見劣りする点だ。

経由地は最大3か所まで設定できるが、設定する手順を間違えると設定済みの目的地を消してしまうことがあった。消去する前に「設定済みの目的地を消去しますか?」といったメッセージは出すべきだろう。

《会田肇》

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