ケンウッド「彩速ナビ」がリニューアル、高速レスポンスとスマホ連携を強化

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DVD/CD用ディスクドライブは搭載しないが、通信機能を備えたMDV-R700
  • DVD/CD用ディスクドライブは搭載しないが、通信機能を備えたMDV-R700
  • カレンダーや時計、時速/車両勾配/方位/GPS位置、天気予報の4種が表示可能(天気予報は「TYPE Z」「TYPE R」のみ)
  • スマホ感覚のフリック、ピンチ、ドラッグ操作に対応し、トップクラスの高速レスポンスを実現した
  • 交通情報として、パイオニアが運営する「スマートループ渋滞情報」を利用可能とした
  • 「HOME」ボタンを新設。PCのスタートボタンに相当するもので、情報・設定メニュー画面に切り替わる
  •  周辺検索のメニュー。通信機能を使ったネット検索にも対応している
  • 表示している現在地画面の中に、地デジ放送やDVDなどの動画を子画面で表示可能。サイズも選択できる
  • 専用ブラウザで管理できる「Music Link」機能を搭載。フリック操作でアルバムアートをめくるように次々に表示できる

ケンウッドは2013年の年明け早々に、AV一体型メモリーナビを一新した。新たに登場したのは、「TYPE Z」の『MDV-Z700』、「TYPE X」の『MDV-X500』、「TYPE R」の『MDV-R700』の3モデル。

価格は3機種ともオープンだが、店頭実売価格はZ700が13万円前後、X500が12万円前後、R700が11万円前後と予想される。

ケンウッドの“彩速ナビ”は2011年に初代がデビューして以来、鮮やかな表示と快適なまでの動作感を持ちながらリーズナブルな価格を実現。これが理由で“彩速ナビ”は高い人気を保ち続けてきた。3代目となる今回のシリーズは、“彩速一新”のキャッチフレーズの下、ディスプレイからインターフェイス、CPUまですべてを一新し、通信機能にも対応することで従来を超えたハイエンドユーザーを狙う。

仕様については機種ごとに少しずつ違いがあるが、大まかに分けると以下の通りとなる。「TYPE Z」は、DVD/CDドライブに加えてBluetooth通信にも対応したトップモデル。この「TYPE Z」からBluetooth通信機能を外したのが「TYPE X」で、DVD/CDドライブを外したモデルが「TYPE R」だ。地デジはすべての機種でフルセグ対応となっている。

ディスプレイとして採用したモニターは、『プレミアム・ファインビュー・モニター』とした高精細・高輝度を徹底追求した新タイプ。高透過率の静電タッチパネルと、メリハリのある高コントラスの画質を得意とする光沢パネルを採用。高解像度なWVGA液晶モニターとホワイトLEDバックライトの組み合わせを最適化することで、さらなる高画質化を実現した。

インターフェイスも一新された。フリック、ピンチ、ドラッグなどスマートフォン感覚の操作に対応し、地図スクロールや画面の切り替え、ルート探索において業界トップクラスの高速レスポンスを実現。デュアルコアCPUの採用による一段と進化した『ジェットレスポンスエンジン III』の採用は、スマートフォン感覚の操作感と圧倒的な描画スピードをもたらしている。

操作のポイントとなるのが「HOME」ボタンの新設だ。PCなどのスタートボタンに相当するもので、このボタンを押すと情報・設定メニュー画面に切り替わる。左右に画面をフリックすると、VICS情報やエコ情報、ナビ設定、サウンド設定などのメニュー画面に切り替わっていく。また、この表示の時に上端から下に向かってフリックすると画面の明るさやナビ音量のコントロールメニューが表示される。

一方、よく見るとモニター左右には「MAP」「AV」「SRC」「TEL」の計4つの操作スイッチが並ぶ。これは指定位置から中央に向かって画面をドラッグするとそれぞれのメニューがウィンドウとして表示される仕組みを意味する。ウィジェット機能の搭載も大きなトピックだ。カレンダーや時計、時速/車両勾配/方位/GPS位置、天気予報の4種が表示でき(天気予報は「TYPE Z」「TYPE R」のみ)、それぞれは好みのデザインに変更可能。天気予報は携帯電話によって現在地付近の最新情報が表示される仕組みとなっている。

ここで見逃せないのはスマートフォンとの大幅な連携強化だ(「TYPE X」を除く)。ケンウッドのオリジナルアプリ「KENWOOD Drive info.」をインストールすれば、スマホとの連携が可能となり、多彩な外部コンテンツをナビ上に反映可能になる。なかでも驚くべきは交通情報としてパイオニアが運営する「スマートループ渋滞情報」を利用可能としたことだろう。しかも対象道路は全国約70万kmとサイバーナビと同等で、きめ細かな渋滞情報の活用で、目的地までのスムーズなルートガイドを実現することになるのだ。

その他、季節や場所、走行状況に合わせて最適な音楽をナビゲイトする「music Chef」に対応。好評だった『NaviCon』はiPhoneだけでなく、新たにAndroid端末でもBluetooth通信で対応可能になるなど、“彩速ナビ”は通信機能でもトップクラスの対応となった。

AV機能では、業界No.1を目指したという「“広”感度地デジチューナー」を新搭載。安定受信を妨げる車内外の要因に対して徹底した対策を施すことで、電波が弱くなってもクリアな地デジ受信を実現したのだ。USB/SDで音楽や動画を手軽に持ち出せ、HDMIやMHL端子接続にも対応するなど、映像・音楽のデジタル対応力を大幅に強化してもいる。

機能を強化したにもかかわらず、CPUの強化によって実現した軽快な動きは従来機を超える! インターフェイスはもとより、AV機能からスマホ連携に至るまで、すべてにおいて一新された新世代の“彩速”ナビは、カーナビ界に新風を吹き込むことになりそうだ。

《会田肇》

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