クライスラーグループは10日、ダッジ『バイパー』に「ACR-X」を設定した。2010年7月から米国で行われるワンメークレース用マシンである。
ACR‐Xは公道走行ができないレース専用車。8.4リットルV10エンジンは、専用ヘッド&エグゾースト採用などのチューニングを受け、40psパワーアップ。歴代バイパー最強の640psを獲得する。
サスペンションも専用チューン。エアロダイナミクス性能も引き上げられ、スタビリティや高速コーナリング中のグリップ向上を果たした。ロールケージやバケットシートも装備。軽量化も図られ、標準車と比較して73kgのウェイトダウンに成功している。
クライスラーは、このACR-Xを使用して、「ダッジバイパーカップ」を開催。米国内で合計10レースを行い、総額20万ドル(約1800万円)の賞金&副賞が用意される。開幕戦は2010年7月9日のバージニアだ。
バイパーACR-Xは、2010年春から生産開始。価格は11万ドル(約970万円)と公表されている。バイパーは2010年をもって生産を終了するが、ACR-Xはファイナルイヤーにふさわしい、歴代最強モデルである。