トヨタ『iQ』がイギリスで警察車両として導入され始めている。交通監視用車両で、すでにマンチェスターやディヴォン&コーンウォールの警察に導入されている。
監視・防犯カメラとGPSシステムを備えているほか、必要に応じてサーモグラフィ・カメラや、ナンバープレート読み取り機も装備する。
改造と納入を行なっているのは、ベドフォードシャーのトラフィック・エンフォースメント・システム(TES)社だ。従来TES社は『スマート』をベースにした交通監視車を製作。これまでに45台を各地の警察に納入してきた。
しかし、スマートでは隊員2名乗車で機器をフル搭載すると積載重量制限ぎりぎりとなってしまうのが難点だった。搭載機器をアルミニウム製にして対処したが、それによるコスト増が悩みの種だった。iQは、スマートよりも積載重量が大きいことから、その問題をクリアできたという。
TESによると、iQの交通監視用車両への改造に要する期間は、約5週間。車両は通常2 - 3年以上使用され、標準的な年間走行距離は1万マイル(1万6000キロ)に達するという。
ちなみに近年トヨタはイタリア・ミラノで、タクシードライバーに向けて『プリウス』の販促キャンペーンを大規模に行なった経緯がある。その結果、都市部で人々がプリウスを見かける頻度は大幅に向上し、地名度が大幅に向上した。
同様にイギリス警察における今回の iQ導入が地名度向上につながり、ライバルであるスマートの牙城を崩すきっかけとなるか、興味深いところだ。