【東京モーターショー09】ホンダ EV-N のまじめな遊び心

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ホンダ『EV−N』コンセプトは電気自動車である。「電気だと色々なことができるので、デザイナーとしてはやってみたいという気持ちはありました」とは、デザイン開発室第1ブロック2スタジオ、住吉芳奈さん。

「だからこそ、ホンダがやりたいこと、ホンダらしさとは何だろうと原点に立ち返ってみたところに『N360』というのがあったのです」という。

「クルマらしさ、そしてホンダらしさの原点でもある、使って楽しい、運転して楽しいということを盛り込んでいく。それらをシンプルに作って達成するということが、一番やりたかったことです」

例えばそれはインテリアにも表れている。「インテリアもシンプルに4人乗って出来るだけ必要最小限の空間にしています。ただし、簡素な感じに見えがちですが、実はシートの素材も新素材を使って、軽量化やリサイクルもできるようにしているのです」。

「他にも、脱着式のシートバックによって、好みの色に付け替えて遊ぶこともできます。エクステリアと同じようにシンプルに作ることで、自分のアレンジを楽しむことができるのです」

また、デザイン開発室第1ブロック2スタジオ研究員、田中義朗さんも「参考出品モデルだからといって、デザイナーとして遊んだところはありません。凄くまじめに作りました。インテリアも、かなりそぎ落として作った造形ですが、まじめだが遊び心があるような形にデザインして、遊びだけに見せないようにしています」と語った。

《内田俊一》

内田俊一

内田俊一(うちだしゅんいち) 日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員 1966年生まれ。自動車関連のマーケティングリサーチ会社に18年間在籍し、先行開発、ユーザー調査に携わる。その後独立し、これまでの経験を活かしデザイン、マーケティング等の視点を中心に執筆。また、クラシックカーの分野も得意としている。保有車は車検切れのルノー25バカラとルノー10。

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