米国税庁は7日、メルセデスベンツ『S400ハイブリッド』(日本名:『Sクラスハイブリッドロング』)に、最大1150ドル(約10万円)のタックスクレジットを適用すると発表した。
ダイムラーは今年4月、ニューヨークモーターショーでメルセデスベンツS400ハイブリッドを発表。ハイブリッドシステムは最大出力275psの『S350』用3.5リットルV6に、最大出力20ps、最大トルク16.3kgmの小型モーターを追加したもので、システム全体では、最大出力295ps、最大トルク39.3kgmを発生する。アイドリングストップ機能や回生ブレーキも装備された。
ハイブリッドモジュールは非常にコンパクトで、モーターはエンジンと7速AT「7Gトロニック」の間にレイアウト。2次電池は新開発のリチウムイオンバッテリーで、エンジンルームに配置されるため、室内やトランクスペースはいっさい犠牲にしていない。
S400 ハイブリッドの米国EPA(環境保護局)燃費は、市街地8km/リットル、高速11km/リットル。この数値は5.5リットルV8(382ps)を積む『S550』よりも約26%良好だ。
米国税庁はこのS400ハイブリッドを、ハイブリッドなどの環境対応車に適用する優遇税制対象車に指定。最大1150ドル(約10万円)のタックスクレジットが受けられることになった。
タックスクレジットとは、所得から一定額を控除するのではなく、国に納める所得税から直接その金額を差し引ける制度。S400ハイブリッドの顧客は、購入年の1度に限り、約10万円の税金還付が受けられる。
ちなみに、この制度は車種によって還付額が変わり、例えばフォード『エスケープハイブリッド』では、最大3000ドル(約27万円)のタックスクレジットが適用される。
日本でもSクラス・ハイブリッドロングには、自動車取得税、重量税、自動車税の減免と新車購入補助金を利用して、最大97万5600円もの優遇が受けられることになっている。