日本ガイシは6日、同社が開発した自動車用排ガス浄化用触媒担体「ハニセラム」の量産品第1号品が国立科学博物館の重要科学技術史資料に登録されたと発表した。
ハニセラムは、自動車の排ガス中に含まれるCO(一酸化炭素)、HC(炭化水素)、NOx(窒素酸化物)を無害化する触媒を保持するための蜂の巣状の多孔質セラミックスで高い耐熱性と耐久性が求められる。
1970年に米国で自動車の排ガス規制が始まったのをきっかけに、71年に開発に着手。76年に開発に成功し米フォードモーターから初受注した。
フォード向けに納めた量産品第1号が今回登録された製品。生産量は累計8億個に達し、世界の主要メーカーのほとんどが採用。世界シェアは4割を占める。
3種の有害物質を浄化する三元触媒の開発と並び、自動車の排出ガス浄化技術の進化に欠かせない役割を果たしてきた。