【フランクフルトモーターショー09】ポルシェ 911GT3 にカップ仕様

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ポルシェは26日、『911GT3』のレースバージョン、「GT3カップ」を発表した。「GT3RS」をベースに、さらなる軽量化を実施。1200kgのボディと450psエンジンの組み合わせが、サーキットで強烈な戦闘力を発揮する。

911のレース専用車、GT3カップは累計生産台数1400台以上と、史上最も販売台数の多いレーシングカーだ。新型はGT3RSをベースに、レースに勝つためのポテンシャルを徹底追求した。

外観は911GT3カップとしては初めてリアフェンダーを44mm拡幅し、さらに大型のタイヤ&ホイールが装着できるように配慮。フロントフェンダーもワイド化され、フロントには9.5J×18(先代は9J×18)の軽合金3ピースホイールとミシュラン製24/64-18タイヤ、リアには1インチワイド化した12J×18の軽合金3ピースホイールとミシュラン製27/68-18タイヤを履く。

エアロダイナミクス性能にも磨きをかけた。フロントリップスポイラーは15mm低められ、フロントのダウンフォースを向上。従来よりも高い位置に装着されたリアスポイラーは、幅を1460mmから1700mmに拡大し、リアのダウンフォースも引き上げている。

エンジンは、911GT3RSと共通の3.8リットル水平対向6気筒で、最大出力は450ps/8500rpmと現行GT3カップの3.6リットルよりも、30psの向上を達成。大幅な軽量化によって、最低重量は1200kgに抑えられた。トランスミッションは6速シーケンシャルMT。ポルシェはGT3カップの性能を公表していないが、ベース車両のGT3RSの0-100km/h加速が4秒、最高速が314km/hだから、これと同等の性能なのは間違いない。

足回りも進化。トラックコントロールアームにはユニボールジョイントを追加。ブレードタイプの前後スタビライザーは左右とも7ポジション調整が可能になった。そのため、サーキットの特性に合わせて、さらに緻密なセッティングを実現する。

インテリアは内装材や快適装備を省略し、モータースポーツに特化した空間に仕上げた。フロントリッドの上部にはエアベントを追加し、ドライバーに新鮮な空気を供給。インフォメーションディスプレイ用の6個のスイッチは、ステアリングホイールに設置され、操作性を高めているのも見逃せない。

新しい911GT3カップは、ボディカラーにキャララホワイトだけを設定。日本国内価格は1995万円で、10月末以降に納車が始まる。2010年シーズンはF1のサポートレースの「ポルシェ・モービル1 スーパーカップ」、世界4か国で開催される「ポルシェカレラカップ」などで、華々しい活躍を見せてくれそうだ。

《森脇稔》

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