【D視点】アンテナカー?…VW シロッコ 新型

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走る楽しみに特化

クルマは、人物の移動の道具として生活には欠かせない。しかし、クルマのもう一方の魅力は、走らせて楽しむ玩具的要素にある。クルマが誕生した原動力は、人間の探究心と、後者の要素との相乗効果にあると考えられる。

『ビートル』は、“フォルクスワーゲン”のブランドが示す通り、実用を重んじた国民車として存在していた。そして、1955年に“玩具的要素”を目的に、ビートルをベースにカロッツエリア、ギアのデザインをドイツのコーチビルダー、カルマンが生産する、流麗なスタイルの『カルマン・ギア』が生まれた。

主力車種がビートルからゴルフに代わるのに伴って、同様の目的で1974年に登場したのがモダンなデザインで時代を切り開いた初代シロッコなのだ。ゴルフと同じく、ジウジアーロのデザイン。初夏にアフリカから地中海を越えてイタリアに吹く高温の東南風をネーミングにするなど、熱い思いを連想させる。

2代目は、1982年から1992年まで生産されたが、販売台数は初代の6割弱に留まった。フォルクスワーゲン社内のデザインになったことが不振の原因とも言われているが、時代の変化に対応できていなかったとも考えられる。このような経過を踏まえて、新時代の走りに特化したシロッコの復活となったようだ。

D視点:
デザインの視点

筆者:松井孝晏(まつい・たかやす)---デザインジャーナリスト。元日産自動車。「ケンメリ」、「ジャパン」など『スカイライン』のデザインや、社会現象となった『Be-1』、2代目『マーチ』のプロデュースを担当した。東京造形大学教授を経てSTUDIO MATSUI主宰。【D視点】連載を1冊にまとめた『2007【D視点】2003 カーデザインの視点』を上梓した。
《松井孝晏》

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