噂のパトカー専用車、E7…生産工場決定

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米国カーボンモーターズは7月29日、パトカー専用車の『E7』の製造拠点をインディアナ州に置くと発表した。2012年の発売に向けて、いよいよ量産準備に入る。

ジョージア州アトランタに本社を置くカーボンモーターズは、元警察官のステイシー・スティーブンズ氏が立ち上げた企業。その会社名が一躍有名になったのは、2009年4月、パトカー専用車の『E7』を初公開した時だった。

E7は全米の警察官3000人の意見を参考に、設計段階からパトカーとしての使用だけを想定して開発。GMのシボレー『インパラ』、フォードの『クラウンビクトリア』、クライスラーのダッジ『チャージャー』など、市販車をベースにパトカーへ改造する米国ビッグ3のビジネス手法を根底から覆した。

エンジンは優れた追跡能力と高い環境性能を両立するパワフル&エコなユニット。3.0リットルのターボディーゼルは、最大出力300ps、最大トルク58kgmの圧倒的スペックだ。6速ATとの組み合わせで、0-96km/h加速6.5秒、最高速250km/hのパフォーマンスを発揮。それでいて、燃費は12.75km/リットルと優秀だ。

バンパーやルーフには、LEDフラッシュライトを内蔵。ナイトビジョン、ビデオカメラ、ボイスコントロール、ナンバープレート自動認識システム、無線装置などを標準装備する。スペースフレーム構造が実現するボディ剛性の高さも特筆ポイントで、120km/hでの追突や40万kmの走行に耐える性能を有している。

細かい気配りもなされており、例えばリアドアは手錠を付けた容疑者が乗降しやすいように逆ヒンジ。前後シート間の仕切りやリアシートの拘束ベルトといった容疑者護送用の装備が、あらかじめ取り付けられている。

インパネのコンピューターも注目すべき装備。15インチの大型液晶モニターとキーボードを備えており、カーボンモーターズによると、特殊センサーを接続することで大量破壊兵器の発見も可能にするという。

E7の製造工場誘致には、ジョージア、インディアナ、ミシガン、ノースカロライナ、サウスカリフォルニアの5州が名乗りを上げていた。そして今回、カーボンモーターズは、工場予定地をインディアナ州に最終決定。ファイエット郡コナーズビルの旧ビステオンの部品工場を活用することになった。

カーボンモーターズは、旧ビステオンの工場に3億5000万ドル(約332億円)を投資して、施設を全面改装。この資金の一部は、米国政府の環境対応車支援制度を利用して捻出する。E7は2012年から生産が開始され、工場建設により、地元では最大1万人の雇用創出効果を見込む。同社のウィリアム・サンタナCEOは、「我々はインディアナで画期的な警察専用車を生産できることを誇りに思う」と語る。

E7は2012年から、警察への納車を開始する計画。価格は公表されていないが、5万ドル(約475万円)程度と予測されており、安くはない。しかし、警察関係者によると、耐久性や改造費を考慮すれば割安だという。すでに発売2年前にして、受注台数は1万台を超えており、全米の警察からの期待は想像以上に大きいようだ。
《森脇稔》

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