アウディ A5スポーツバック…新型5ドアクーペ初公開

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アウディは16日、新型車『A5スポーツバック』の全容を明らかにした。新型は『A4』や『A5』のシャシーを基本に開発された5ドアクーペで、欧州では9月から販売がスタートする。

新型A5スポーツバックは、1月のデトロイトモーターショーで披露された『スポーツバックコンセプト』を市販化したモデル。A4やA5と同じプラットフォームをベースに、5ドアクーペという新ジャンルを提案する。A5シリーズとしては、クーペ、カブリオレに続く第3のモデルだ。

アウディが新型で重視した点は、クーペのエレガントさ、セダンの快適性、アバントの機能性を1台で表現すること。伸びやかなルーフラインは美しいクーペを連想させるし、大型のリアゲートは使い勝手の良さを予感させるものだ。アウディは「新型はエキサイティングなデザイン、高い実用性、高効率かつパワフルなエンジンを持ち、新しい価値観を提供するモデル」と説明している。

A5スポーツバックはダイナミックさを強調するため、全高をA4セダンよりも36mm低い1391mmに設定。さらにA4セダン比で、フロントオーバーハングは6mm短縮し、リアオーバーハングは12mm伸ばした。2810mmのホイールベースはA4とほぼ同一で、室内空間は大人4名がくつろげる広さを実現。アウディによると、後席は頭上と足元の両方に、たっぷりとした余裕を持たせたという。

ボディサイズは全長4711×全幅1854×全高1391mm、ホイールベース2810mm。A4セダン(全長4703×全幅1826×全高1427mm、ホイールベース2808mm)と比較すると、8mm長く、28mmワイド、36mm低い。ホイールベースは2mm長くなっている。

大型リアゲートを開けると、『A4アバント』とほぼ同じ480リットル(VDA計測法)の荷室が出現。リアシートを倒すと、容量は980リットルへ拡大する。

エンジンはすべて直噴で、ガソリン3機種、ディーゼル3機種の合計6ユニットを設定。全エンジンがブレーキエネルギー回生システムを搭載する。2.0リットルのガソリン&ディーゼルは、アイドリングストップ機能付き。全車、排出ガス性能はユーロ5基準をクリアしている。

ガソリンは2.0リットル直4「TFSI」が180psと211ps、3.2リットルV6が265ps。バルブリフトシステムを採用し、パワーと燃費を両立する。駆動方式は4WDの「クワトロ」だ。

ディーゼルは、2.0リットル直4ターボディーゼル「TDI」が170ps、35.7kgm。2.7リットルV6TDIは190ps、40.8kgm、3.0リットルV6TDIは240ps、51kgm。ディーゼル3機種は、すべて最新のパーティキュレートフィルターを装着する。とくに2.0リットルは、欧州複合モード燃費19.23km/リットルという経済性が売りだ。

走行面では「アウディドライブセレクト」を用意。3モードが選択でき、アクセルレスポンス、7速「Sトロニック」やCVT「マルチトロニック」のシフトタイミング、パワーステアリングの特性などが変化する。また、新開発のESPを搭載。フロントアクスルに電子制御デフロックを組み込んで、走行安定性を引き上げている。

新型A5スポーツバックは、9月に欧州で販売開始。ドイツでの価格は、3万6050ユーロ(約480万円)から。2010年の半ばには、新たに3エンジンが追加設定される予定だ。

《森脇稔》

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