アルファロメオは1日、7月3 ‐ 5日に英国で開催される「2009グッドウッドフェスティバルオブスピード」の出展内容を明らかにした。イタリアのアルファロメオ博物館所蔵の貴重な名車が、ヒルクライムに参加する。
グッドウッド名物として人気なのが、全長1.87kmのヒルクライム。栄光のF1やWRCマシンに混じり、数多くのクラシックカーが出走するとあって、毎年注目を集めるプログラムだ。
アルファロメオは今年のグッドウッドに、同社の博物館がコレクションしている名車で出走する。まずは1924年式『P2グランプレミオ』。1925年の第1回世界選手権で、ガストン・ブリリ・ペリが優勝を果たした由緒正しきマシンだ。
『6C3000CM』も格式高いマシン。1953年のミッレミリアで、ジュアン・マニュエル・ファンジオが2位という快挙を成し遂げている。このほか、ヘンリー・バーキンが1931年に破竹の活躍を見せた『8C2300ティーポ・ルマン』、1975年にアルファロメオに世界タイトルをもたらした『33TT12』など、往年のレーシングカーが勢ぞろいする。
スタディモデルも見逃せない。1965‐1980年にかけて、巨匠ガンディーニが手がけた2台が公開される。1968年式『CARABO』(カラーボ)はスーパーカーのスタディモデルで、油圧式ガルウィングドアが斬新。1978年式『NAJAVO』は、スポーツクーペの新しい形を提案した。
現行ラインナップからは、『8Cスパイダー』が出走。2008年3月のジュネーブモーターショーでデビューしたモデルで、クーペの『8Cコンペティツィオーネ』のオープン版である。
エンジンはマセラティ『グラントゥーリズモ』と共通の4.7リットルV8で、最大出力は450ps、最大トルクは48.9kgm。世界限定500台のうち、日本には70台が導入され、価格は2650万円だ。その量産第1号車が、ヒルクライムで美しい姿を披露する。
アルファロメオは来年、創立100周年のメモリアルを迎える。今年のグッドウッドはそのプロローグとなりそうだ。