新明和工業が小型ダンプトラックの完成検査の一部を実施していなかった問題で国土交通省は1日、同社に道路運送車両法違反による過料を適用するよう神戸地裁に通知した。
完成検査成績表から、40台について完成検査の一部(ブレーキテスタによる制動能力検査およびスピードメーターテストによる速度の検査)を実施せずに完成検査修了証を発行したと断定し、過料適用の判断資料として、この事案の全貌を明記した報告書も添付した。
国交省によると、新明和工業は1987年以降断続的に約20年間にわたり、完成検査の一部を実施しておらず、同社が完成検査成績表を保管している2005年1月から2007年1月までの25か月間に生産された1万8847台について調査、1台ごとの制動能力検査結果の数値が一致する車両が多数存在することが判明した。とくに三菱「PA-FE71DBD」の検査結果で、前輪、後輪、駐車制動力6つの数値すべてが一致した車両が40台も存在したため、「極めて不合理」として、この40台を道路運送車両法違反と断定した。