気になるニュース・気になる内幕…今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップ、内幕を分析するマスメディアクルージング。
2009年5月1日付
●国内初新型インフル疑い、横浜の高校生、先月カナダ修学旅行(読売・1面)
●クライスラー破産法申請、米大統領発表、政府支援で再生(読売・1面)
●米自動車未知の領域、日本の部品会社影響必至(読売・9面)
●自動車生産1000万台割れ08年度国内(読売・9面)
●気になる高速GW渋滞避ける手は(読売・29面)
●トヨタがマーケ新社、広告・宣伝機能も統合(朝日・12面)
●渋滞、体調崩さぬコツは(朝日・26面)
●西武鉄道999きょうから運行(東京・7面)
●日本メーカーリスク分散急ぐ、日産、OEM白紙化も(日経・3面)
ひとくちコメント
やはり、と予想はついていたが、米ビッグ3の一角が破綻となれば大きな衝撃である。経営危機に陥っている米自動車大手クライスラーグループがニューヨークで連邦破産法11条(日本の民事再生法に相当)に基づく会社更生手続きの適用を申請した。
同時にクライスラーはイタリア自動車大手フィアットと資本提携を結ぶことで基本合意に達し、「スピード再建」を目指すことになる。きょうの朝日と日経が1面トップで報道、他紙は「国内初の新型インフル疑い」のニュースが飛び込んできため、準トップ扱いとなった。
米政府はクライスラーの破産申請を回避するため、債権団と債務削減について交渉したが、一部債権者の同意を得られなかった。そのため、クライスラーは破産申請し、裁判所の管理下で債務削減を進む道を選んだという。
しかし、朝日によると、「運転資金ではなく、成長のための新たな資金をまかなう見通しはたっていない。世界的な不況で自動車市場がしぼむなかで、競争は激化している。再び資金繰りに行き詰まれば連邦破産法7条による精算に追い込まれ、会社が消滅する可能性は依然として、残る」と指摘する。
さらに、今後は6月1日に再建計画の再提出期限を迎えるGMの行方に関心が集まるが「破産手続きを余儀なくされるとの観測も強まってきた」(読売)との見方も出ている。