富士通とドコモ、高速大容量無線通信のフィールド実験 札幌

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富士通、富士通研究所は、NTTドコモと共同で、総務省が2008年に創設したユビキタス特区札幌市地域で、高速大容量無線通信を実現する基幹技術である4×4 MIMO(マイモ)を用いたLTE(ロング・ターム・エボリューション)フィールド実証実験を実施した。

実験は、ドコモ、富士通、富士通研究所と共同で開発した「LTE無線基地局装置」の試作機を用い、MIMOの適用により、札幌市の市街地環境で120Mbpsの高速伝送を実現した。
 
LTEは、3.9Gに位置づけられる携帯電話の規格で、携帯電話でブロードバンドを活用するためのワイヤレスシステム。データ通信の高速化・大容量化、接続遅延の短縮、周波数利用効率など、飛躍的な性能向上を目的に、国際標準化団体3GPPによって国際標準仕様が作成されている。
 
今回のフィールド実験では、札幌市の市街地環境でドコモの実験局を用いたLTEの伝送実験を行い、下りリンクにおける4×4 Pre-coding MIMOのスループット特性を評価し、測定したコースで、最大120Mbpsのスループットが得られることを確認した。これはLTEの最大帯域幅20MHz換算で、最大240Mbpsのスループットに相当する。また、屋外伝搬環境で安定したスループットを実現する上で、MIMO多重数の適応的な切替えが有効であることを確認した。
 
これは、3.5G(7.2Mbps)の約35倍、固定光回線(100Mbps)の約2.5倍の伝送速度で、LTEによる高速通信で高画質の動画などの大容量データやビジネスや生活で利用するさまざまなデータの送受信が可能となる。
 
今回の実験成果は、富士通が開発中の無線基地局装置からコアネットワークシステム、端末装置までのトータルなLTE商用システムとして活用する。
 
実験成果の一部は、3月17日から愛媛大学で開催される電子情報通信学会総合大会で富士通研究所、富士通、ドコモの連名で発表される。

《レスポンス編集部》

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