レクサスのセダンとSUVのクロスーバー『RX350』。大型の外見の通り、車内も欧米人の体格にも対応して非常に余裕がある。日本人としては大きい部類に入る180cm+・90kg+の記者が乗っても、広々と感じられる1台だ。
運転席は乗り込むのも余裕なら、乗ってからも余裕。余裕がありすぎると感じてしまうほど。スペック的には、室内長は2180mm、室内幅が1560mm、室内高は1220mmだ。左右はもちろん、頭上にもとてもスペースがあり、190cm+・100kg+の体格の人でも問題ないだろう。ヘタしたら、2mクラス・120kgという、ほとんどプロレスラーという人でも、乗れるのではないだろうか。ヒザ周り、足下、すべてゆったりとしており、「狭い・窮屈」といった感想はまったく出てこない。
そうすると、かえって日本人、特に小柄な人には持てあましてしまうのではないかと思われるかも知れないが、そうした部分もしっかりと対処されている。シート高の上下の調整幅が非常に大きく、大概の人はまず間違いなくステアリングと視界のベストポジションを見つけられる。電動式のリフト機構なので、ワンタッチでこんなに上下させられるのかと驚くほど高さを変えられるのだ。
そのほか評価できた点は、ファブリック素材のシートの触り心地のよさ。センターアームレストの幅の広さも挙げられる。先進的だったのが、PCのように画面内のポインタを操作ノブでコントロールできるナビゲーションシステム。ハプティック(触覚)システムを採用しており、画面内のボタン上にポインタが乗ると、その感触がノブを通して指先に感じられるという仕組み。
セダンとSUVの次世代クロスオーバーというだけあって、くつろげてなおかつ先進的な1台なのである。