東レは、携帯電話を始めとする小型電子機器などに搭載される電子部品向けに、感光性樹脂に無機粒子を分散させ、厚膜で微細なパターン形成が可能な感光性機能材料を開発したと発表した。
高温処理により無機物のみを残す「焼成タイプ」と、加熱硬化により無機物と樹脂の複合体として機能する「硬化タイプ」があり、感光性機能材料「レイブリッド」として電子部品メーカーを中心に2009年から本格的に販売を開始する。
今回開発したのは、同社独自の樹脂設計技術と分散技術により、感光性樹脂に様々な機能を持つ無機粒子を分散させた塗布材料。感光性を付与することでアルカリ現像によるフォトリソ加工が可能となり、従来のスクリーン印刷法では困難だった、厚膜形成と微細加工の両立に成功した。
この材料の適用により、これまで達成できなかった電子部品の超小型化の実現と、それによるトータルコストダウンへの貢献が期待されるとしている。