トヨタ紡織は、自動車の燃費性能の向上によるCO2削減を目的に、より軽量なシート骨格「トヨタ紡織新世代シート骨格TB-NF100」をトヨタ自動車と共同開発し、トヨタ『iQ』に採用されたと発表した。新開発TB-NF100は、コンパクトクラス用の共通フロントシート骨格で、今後新型車用にシリーズ展開する予定。
今回開発したTB-NF100は、軽量化を目的に従来型シート骨格と同様、骨格材質に980メガパスカル級の高張力鋼板を使用してフレーム厚を薄くするとともに、骨格構造・部品形状を見直すことで、軽量化・省資源化を追究した。この結果、従来型骨格と比較して部品点数を約25%、締結点数を約20%の削減に成功し、質量約15%の低減と歩留まり約18%の向上を実現した。
また、骨格構造の変更によって背もたれ部分のクッション厚を約40mm薄型化することができ、後席乗員のひざ前スペースなど、広い車室空間の確保に寄与する。
トヨタ紡織は、今後も自動車部品の軽量化に積極的に取り組み、地球環境に配慮した製品づくりを展開していくとともに、内装システムサプライヤーとしてさらに快適な車室空間の実現を目指した技術開発に取り組むとしている。