【曽我道子の即戦力】積極的な化学メーカーと外資サプライヤ

自動車 ビジネス 企業動向

景気が悪くなると、最初に影響を受けるのが採用だ。先行き不透明な中、増員で人を取れる企業は、そう無い。急激に変わる厳しい経済状況及び自動車業界の状況を踏まえ、採用計画の見直しにより案件をフリーズさせる企業が増加している状況だ。今回は、そんな採用傾向の中で、不況もドコ吹く風な、積極採用案件を出している会社の傾向について、お話したい。

今現在、
1.化学メーカーでの自動車向け求人
2.ボディ、エクステリア・インテリア関連の外資サプライヤ
この2業界が採用意欲の高い傾向がある。理由はそれぞれ以下のように考えられる。

1.自動車サプライヤと定義されていなかった新たな化学系メーカーが、水面下で自動車向けの新素材開発を進めている。

自動車の軽量化は燃費改善に向けた重要課題であると、トヨタ、日産など各完成車メーカーが軽量への取り組みを発表している。100kg超の減量を図るとなると、当然、新規素材への展開が求められ、今後ますます素材開発技術者の求人は増えるだろう。

既存求人のような金属系の無機系技術者だけでなく、炭素繊維などの新規素材を理解する有機系技術者の引き合いが強くなるのはもちろん、加工し、製品にしていくための製造技術系の技術者も同様にニーズは高まると言える。

2.スタートアップ段階の外資系サプライヤの即戦力人材が、採用できていない現状が背景といえる。

昨年の日系完成車メーカーの勢いに後押しされ、外資系サプライヤが次々に日本へ進出し、好調に売り上げを伸ばしてきた。「走りを楽しむ層」に加え、「空間としての居心地のよさ、見た目のよさ」を求める消費者層が日本でも広がってきたことに付随し、市場拡大のための要員の採用意欲が高まっている。

外資のスタートアップ要員は、部長クラスまでは採用しやすい。日系では得られない給与とポジションを用意できるからだ。しかし、実際に部長クラスが獲得してきた顧客とやり取りし、仕事を回していくスタッフクラスの人材の確保が、なかなか進まない。

慎重になっているのは企業だけでなく転職者も同様だ。競合する人材が少ない分、外資でのキャリアを積んでいきたいと考えている若手にとっては実は今が狙い目だ。

増員案件だけでなく、リプレイスの求人もクローズになる中、どこを攻めるべきか悩むことが多いとの転職者の声をよく聞く。しかし、不況時にどのような採用をしているか、企業体力が見えてくる今こそ、本当の企業体制、方針が顕著に現れる。冷静な判断をもって決断が出来る、いい転職時期ともいえるだろう。
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