日野自動車の白井芳夫社長は29日の9月中間決算発表の席上、2015年あたりに世界販売20万台を目指す長期ビジョンの実現時期が「1、2年後ズレする可能性もある」と述べた。
世界的な金融危機の影響で、足元のトラック・バス需要に陰りが出ているためだ。
「好調なインドネシアなどでも金融の手当てがつかないために、受注がキャンセルになるケースも出ている」(白井社長)という。年20万台販売に向けては「国内工場の能力は不足」(同)するものの、工場新設など能力増投資計画については「今の状況では議論できない」と語った。
日野は海外市場の開拓により、20万台のうち15万台を海外販売でまかなう事業拡大ビジョンを掲げている。