新型日産『ムラーノ』のプラットフォームは、新型『ティアナ』から採用された「D」プラットフォーム。つまり、プラットフォームが更新されて、パワートレインを除くすべての部分が新しくなっているのだ。
そんなムラーノの進化ポイントはどこにあるのだろうか? 商品企画を担当した日産自動車商品企画本部商品企画室チーフ・プロダクト・スペシャリスト岩本洋一さんは言う。
「先代ムラーノはデザインのアピールポイントが大きかったので、もちろんいちばん大きなテーマとして受け継いでいます。その上で、クルマ全体のポテンシャルを上げました。それはたとえばインテリアのクオリティであり、走りの楽しさに加えて快適性とか乗り心地とか、クルマの基本のポテンシャルをワンランク上に上げて作り上げました」
いっぽうで、日産自動車PV第二製品開発部車両計画グループの中國大樹さんはこう言う。
「より上質になったインテリアも見ていただきたいのですが、やはりハンドリングですね。背の高いクルマとは思えないほどスムーズに曲がるハンドリングに仕立てました。よく、素直に曲がるのを嫌がる大型SUVってあるじゃないですか。ムラーノは、そういうSUVとは一線を画するハンドリングが自慢です」
「そんなハンドリングを実現するために、低重心化にもこだわっています。たとえばエンジンの置き方にもこだわり、先代に比べて搭載位置は30mm下がっています。また、リヤサスペンションもムラーノ専用で、なるべく低い位置にレイアウトするようにこだわりました」
最近では、乗用車感覚のハンドリングを楽しめるSUVも少なくはない。しかし、開発スタッフが「最大の進化」と謳う新型ムラーノのハンドリングは、理屈ぬきで試してみる価値がありそうだ。