7月の米新車販売が発表されたが、全体で13.6%減、110万台となった。年初から7月末までの売上げは合計850万台で10.5%減となる。
7月、8月は新年度モデルへの移行前で例年販売はスローペースになるものの、7月の実績は年間ベースで1300万台も視野に入るもので、業界はショックを深めている。
落ち込みが激しかったのはGMの26.1%。注目すべきは、乗用車が11万6853台、ライトトラックが11万6487台で、僅差ながら乗用車がライトトラックを上回ったのはGMでは2001年4月以来のこと。
またクライスラーグループは年初から引き続き販売台数減がトップで、7月も28.8%。クライスラーがトヨタに抜かれアメリカで4位のメーカーに定着して久しいが、7月の数字は日産にわずか3000台の差にまで迫られ、5位転落も視野に入って来た。
フォードモーターは全体では14.7%減だが、乗用車がコンパクトカー、フォード『フォーカス』の健闘もあって7.1%増となるなど、やや明るいニュースも見られた。
一方日本のメーカーだが、「7月も微増」と予想されていたホンダが1.6%減。やはりライトトラックの不振とアキュラブランドの低迷が足を引っ張った形だ。トヨタは11.9%減で、こちらもピックアップトラックが32.4%、SUVが26.3%減と、ライトトラックの不振が目立った。
7月に驚きの販売成績を見せたのは日産で、8.5%増。ライトトラックが合計で18.3%増となるなど、現在のアメリカ市場ではまさに画期的な結果となった。日産では『エクステラ』に3000ドル、『フロンティア』に2000ドル前後のインセンティブを提供している。
8月にも大きな回復は見込めず、新年度モデルが揃い始めコンパクトカー重視の新しいラインナップが揃うまで、各メーカーにはまだまだ忍耐の時間が続きそうだ。