出光興産は、8月1日出荷分から機能化学品の価格を値上げすると発表した。
WTI原油先物価格は7月11日に過去最高値となる1バレル当たり147.27ドルを記録し、その後もナイジェリアの政情不安、イランのミサイル試射などの地政学的リスクの再燃により高値で推移している。
国産ナフサ価格は原油高騰を受け、7月前半の輸入ナフサ価格は1t当たり1220ドルを超えるレベルに達した。ナフサの需要は堅調に推移することが見込まれており、ナフサ価格は今後も騰勢を強めると予想、8月以降の国産ナフサ価格は1キロリットル当たり9万円を上回るレベルに達すると想定される。
同社では、今回の急激なコストアップは自社での努力の限界を超えていることから、8月1日納入分から国産ナフサ価格を1キロリットル当たり9万3000円と想定し、需要家に値上げを要請せざるを得ないと判断した。しかし、足元の原油、ナフサ相場は大きく変動しており、ナフサ価格に大幅な変化が生じた場合、再度見直すとしている。
一部商品は、前回価格改定の未達分、用役コスト上昇分についても今回あわせて価格改定する。